自衛隊 ぶっちゃけたトコ 生活編

太刀洗シリーズ番外編? ということではないのですが、これから自衛隊に入ろうかな?もしくは子供や知人が入ろうとしているんだけど、どうかな?という方のために、大まかに説明しちゃいましょう。

それも、多くの新聞記事にはまずでてこない、待遇面や生活の実情、それも独身隊員の目線に立った視点で書いていこうかと思います。

 

なお、興味のある方は自分で調べるでしょうし、ソース元の確実性を検証するのもめんどくさいので、小賢しいまとめサイトのような引用や出典はありません!!

イチ経験者として、情報本部勤務経験からくる他幕の隊員からの伝聞情報や当時の知識と記憶、イメージだけで話が展開していきます故、あしからず。

 

 

1.自衛隊は他の公務員とどこが違うの??

自衛隊は県庁職員や警察、消防と違い、国家公務員それも特別職国家公務員という括りに入ります。

その為か転勤は全国スケールで、残業代という概念がありません

※しかし一般行政職の防衛事務官は別です。その部隊に割り振られた範囲内で残業代が支給されます。

防衛省など中央省庁では100時間残業しようが、泊まりこみで150時間残業しようが月額20時間分しか支給されないという悲劇も…

 

超絶ブラックやんけ!とお思いかと思われますが、一般的に入隊して平凡な職種に配属された場合、半分以上は定時始業定時終業が約束されると思います。また業務の都合上残業が課された場合は、その分だけ時間休が付与され、(部隊の雰囲気が許せば)どんどん休暇を消化するよう促されます。ただ、それも2時間未満切り捨てとか4時間未満切り捨てとかで、納得のいかない思いをしている方もおられます。その辺は部隊によりけりです。

時間は多いです。正直ヒマです。

 

2.陸海空、どう違うの??

先ほどの防衛事務官の下りで、説明が少し足りなかったと思われるので補足しますと

自衛隊員=自衛官+防衛事務官(背広組) です。

みなさんがイメージする軍服を着て勤務しているのが自衛で、自衛隊員というと背広組も含んでいると思えば結構です。

 

さて、情報本部は3幕統合運用と言われる通り、陸海空+事務官が揃って勤務しております。緑色やブルーの制服とも肩を並べて勤務した経験上、一言で陸海空の違いを表すと…

海=ストレス&金!!

陸=地域密着!

空=スマート!

の一言でしょうか。

 

2−1 海

まずお金を稼ぎたい、という方には海をオススメします。

慢性的な船乗り不足故、どんな仕事でもいいので船に乗りたいです!といえば、喜んで迎え入れてくれるでしょう。中卒でも(入隊は18歳以上)、船にさえ乗ればすぐに総支給30万円というのは、今日びなかなか無いでしょう。

なにせ現在の基本給の33パーセントという艦艇乗り組み手当が必ず毎月付与されるうえ、航海手当というものが日数や母港からの距離で算定され、航海の内容に応じて支給されます。これは対岸の岸壁に移動するだけでも支給されたと思います。

ただし出航したら休みはありません・・・一切。

ニッポンカイグンは月月火水木金金

各自の所定の勤務に加え、ワッチという、外に出て双眼鏡でもって周囲を警戒するという当番も回ってきますし、慣れないうちは相当神経をすり減らす生活です。

職種によっては飛行機乗りという道も開け、その場合はさらに手厚い手当てが期待できます。しかもその場合は、艦とは違い立派な隊舎で生活できます。多くは三人部屋から二人部屋ですが。

潜水艦乗りなら、30代で年収1000万円も夢ではありません。寿命は短いですが。

 

 

2−2 陸

自衛隊といえば陸、というイメージが強いと思われます。それもそのはずで、15万人という人員は空、海を足しても全く届かない規模であり、勤務地も全国に渡ります。

そのため地元を離れたくないという人にオススメです。方面隊をまたいでの転勤はほぼ無いと聞きますし、転勤しても隣の駐屯地が隣の市、ぐらいの規模であったり、それだけ勤務地が多いという事でもあります。

またその15万人が普段何をしているかというと、訓練訓練アンド訓練がほとんどです。有事の際を想定してそれだけの人員を割いているという事であり、普段から仕事があっては本来おかしいのですね。そのため運動はバッチリできますし、災害の際は現地に展開して救助や復旧を手伝う事で、地元に貢献できるという達成感も得られるかもしれません。

ただ海と大きく違う点は、外出がしづらいという点です。

基本的に海自は船の上に準じた生活を送っています。

ただでさえ狭い艦の中、こちとら当直で船に残っているのに、仕事してないやつが艦内をウロウロしていたら邪魔でしょうがないのです。なのでさっさと出ていけというわけです。

そのため、海自は外出に寛容であり、というか、普段の航海で息苦しい艦内に居たら、船が陸に着いたら、上陸しないとやってられないのです。どれだけインドアなオタッキーでも、これは変わらない、のだとか。

だから生活態度が悪かったり不祥事を起こした際の外出禁止という罰が効果を持ってくるわけなのです。

 

しかしは、先程も書いた通り地域密着。

外出してばかりではだんだん先輩たちの目つきが鋭くなったり、部隊によっては階級によって外出可能日数が予め決まっていたりします。

新入りのうちは、外出せずに課業後も自主トレに励み、また、言われる前に黙って先輩達のブーツをピカピカに磨いておくこと。これが陸上自衛隊の処世術!?

オタク率は陸自の方が高いと言われていますが、外出に価値を見出さない、部屋に閉じこもっていたいという人が結果的に陸上自衛隊で長続きするという理由もあるのかな、と思います。

私は艦これもやりませんし、戦艦や戦闘機にも興味がありませんでした。海外の艦を覚えるのに忙しかったので。一つあるとすれば軍歌オタクかな…。

海自と違い、手当てがもらえる職種が少ないと聞きます。落下傘降下の訓練をしても数百円とか…

危険が少ない(?)、転勤が少ない以上、将来設計が立てやすいとも取れます。

ただ、生活面では空海に比べこれも密着型で、一部屋6人と言うのは少ない方だとか。多いところでは10人を越すそうで、部屋が広いのかはたまた・・・。

 

 

2-3空

イメージ的にも、内情的にもスマートなのがやはり空自でしょうね。アビエイターを夢見た多くの若者達が志願し、倍率も常にトップを維持しています。

本質は旧陸軍の航空隊の流れを汲むものではありますが、訓練様式等多くの面でアメリカ空軍に習うところも多く、考え方もスマートで、泥臭い陸やペンキ臭い海とはやはり同列には語れないものがあります。

理不尽な規則や外出禁止等も少なく、世間一般的なイメージもよく、かろうじて公務員という土俵に立てるのが空自ではないかと個人的には感じます。隣の芝は青く見えるというけど・・・

しかし陸海と違って日夜何の為か飛行機をブンブン飛ばし、実際に周辺住民に被害を与えている側面は根強く、一部の住民からは強い非難を受ける事も覚悟しましょう。

 

ただ、当然のことですが、空自だからと言って誰もが飛行機乗りになれるわけでは勿論なく、多くは地上勤務員として定年を迎えることになります。

訓練も厳しく、飛行機乗りの訓練課程に入ってもそこで脱落することもありますし、そもそも適性がなければ訓練課程に入ることもできない狭き門です。

往往にして食事は質素です。

なぜか海自の航空部隊にも共通しているのですが、航空部隊のメシはまずい、という不文律があります。

最近になるまで、料理を専門に作る要員がおらず、隊員達の持ち回りで食事を作っていたという陸自は語るべくもありませんが。

 

 

※ 捕捉として

独身隊員は、両親の介護等の特別な理由がない限り、基地内の隊舎に居住が義務付けられます。(幹部は別ですよ)

基地内の隊舎のことを営舎ともいうためか、基地内に住む隊員のことを専門用語で営者と呼びます。

反対に、結婚していたり、階級や年齢が規定を満たしたために営舎外に住む隊員を営者と呼びます。

者は基地内に居住が義務付けられているため、住民票も免許証の住所もその部隊が現住所となります。また、職場の当直勤務以外に、保安当直という制度があり、基地内残留人員を満たすため外出が許可されない日もあります。

居住が義務付けられているため、基地外に下宿という形でアパートを借りる隊員がいますが、当然住宅手当等はつきません。外出禁止を長期間くらっても、解約のため不動産屋に行くこともできませんね。その代わり、食事は3食無料です

反対に営者は住宅手当もつきますし、基地内に居住スペースはないため住所も自由です。職場の当直には立つ必要がありますが、基本的には家族と生活する事を優先してくれます。ただ、食事は有料です。

 

お金が目的なら海自と言っておいてナンですが、9割の船乗りは下宿を借りて生活しています。むしろ外に住んでいないと変人扱いを受けてしまいます。

実際に変人でなければあの狭い船内にずっと住み続ける事は難しく、長い航海で何ヶ月も家を空けてもったいないと思っても下宿を借り続ける場合がほとんどです。また総監部と呼びますが、多くの艦艇が在籍している都市は大湊、舞鶴佐世保…はっきり言って地方です。絶対に車が欲しくなります。

たまの上陸ではつい開放的になって飲む打つ買うで散財したり、結果的に陸上部隊で営内者、が一番金が貯まるという意見も根強い。

 

 

 

 

3.結局どこがいいんだ!?

こればっかりは、一言では言いづらいですね。何事も一長一短というものがあります。

ただ、私は定年まで務めるつもりは全くなく、そもそも自衛隊に入ったきっかけというのも韓国人達と張り合うためというのがありました。軍隊の話をしている韓国男性の輪に入っていると、兵役のない日本は良いなぁという声の裏に、軟弱な日本男児を下に見ているのが節々に感じられたため、おうやってやろうじゃねぇか!と。

祖父が陸軍将校、母方の祖父は航空自衛官という軍隊家系(?)に育ったためか、じゃあ海にしようという軽いノリで決めました。自衛隊勤務中常にそれを後悔することになりましたが。

そのため静岡県という海自基地皆無の県出身でありながら海自を志望したため珍しがられもしました。

ここが一つの決め手で、定年まで勤める気が少しでもあるなら、悪い事は言いません、故郷にも基地がある自衛隊を選びなさいと断言しましょう。

勤務しているうちに、ほとんどの隊員は一度は退職を考えます。

上司の理不尽な言動、パワハラ、セクハラ…

自分が本当にやりたいこと…

そんな時にスパッと辞められる人なら良いのですが、多くの部隊では退職を引き止められます。部隊長の査定に少なからず響くためです。

どうしても現状の部隊には居られない、故郷に帰りたいという時に、故郷に近い勤務地に転勤させてもらえるというケースもあります。それまでの教育に数千万という投資をしてきた自衛官ですから、辞められてしまうよりはということで、転勤のため積極的に人事も動いてくれることと思います。あなたがそれなりに優秀な人であれば。

一人、箸にも棒にもかからない隊員が居ましたが、その方は暗にそして段々と露骨に退職を迫られていました。

よっぽど精神的に現世離れしていない限り、普通に勤めおおせてしまうところが自衛隊の良いところであり、同時に悪いところであります。

面白い人だったのになぁ…陸自の機関紙にいつも独自の世界観の漫画を寄稿していて、続きがいつも楽しみでした。

使えない隊員はたらい回しにされています。ババの押し付け合いです。

 

あんなに無能なのに全く転勤の話がこない…

アイツはいない方がマシ…

今度航海中の夜に後ろからコッソリ…

 

これ以上は恐ろしすぎるために言いたくありませんが、逃げ場のない海の上では冗談ではありませんよ。

無能ひとりのミスのために爆沈したというような、眉唾物の戦陣訓を聞かされてきた人達が考えてしまう事は…そこに行き着いてしまうのです。

 

ただでさえ、警察消防がダメだったから自衛隊に入ったというのが多くの本音である中で、自分が存在する組織が良いものだと言い聞かせ、それなりにプロ意識をもち、自分なりの自衛官像を押し付け合うダメ人間の集まりに辟易として私は自衛隊を去りました。

もちろん、多くの隊員は純粋に愛する日本を守るため、愛する故郷を守るために日夜の訓練、勤務に努力している事は言うまでもありません。

そんな誠実な隊員達が上官達のコマとなり、政治の具にされ、あまつさえ非人道的な任務に駆り出され、人柱(比喩でなく)に使われている現状はとても容認しがたいものがあります。

 

海賊対処は何の為にあったのか

今尚ソマリアに駐屯している陸自隊員は何をしているのか

防衛秘密という名目でアンタッチャブル扱いを受けている情報保全隊はじめHUMINT員達

 

事実を知ってしまった以上は、それを指摘し、正していく勇気が必要だと私は考えます。↓

adoi.hatenablog.com